赤ちゃんにも日焼け対策が必要?

人間の皮膚は表面から表皮、真皮、皮下組織の3つの層に分かれていて、表皮は上から順に角層、顆粒層、有棘層、基底層があり、ベビーのお肌は大人に比べて表皮や真皮が薄くお肌の潤いを守る皮脂膜も少ないので、バリア機能が未熟で外からの刺激にとても敏感です。


そのうえ汗っかきなので、トラブルを起こしやすい状態になっているわけなんです。

なので、バリア機能が薄くて刺激に弱いベビーの肌は大人と同じ時間日に当たっていても、紫外線のエネルギーが肌のより深くまで届いてしまうので、あっという間に日焼けしてしまいます。

赤ちゃんの肌はトラブルを起こしやすいので、大人以上に気を付けてあげなくてはいけませんね。

 

そして、紫外線には波長が長い順にUVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)、UVC(紫外線C波)があり、紫外線の中で最も波長の長いUVAは、肌の奥深く、真皮まで達してしまいます。

日焼けをすると肌の色が濃くなるのはUVA、赤く炎症するのはUVBの仕業ということです。

 

また、1日のうちで最も紫外線の多い時間帯は10~14時。

UVBは夏になると冬よりも5倍近く多くなり、曇りの日はある程度さえぎられていますが、UVAはくもりでも冬でもでも降り注いでいるので、油断するとジワジワと日焼けすることになってしまうので要注意です。

 

知っておきたいベビー肌の乾燥対策って?

赤ちゃんの肌は大人の皮膚の半分の厚さしかなく、とてもデリケート。

だから、皮脂や水分も少なく一年中乾燥しやすい状態なんです。

とくに空気が乾燥しやすい秋から冬にかけては赤ちゃんの肌もより乾燥しやすい時期でもあるので、お肌のケアは欠かせないですよね。

 

赤ちゃんのスキンケアの基本は、ベビー用の洗浄料で優しく丁寧に洗い、お風呂上がりは柔らかい感触のタオルで全身の水滴を抑えるように拭きとったらすぐさま保湿。

入浴後10分を過ぎると肌の水分量が急激に減少するので5分以内に保湿をします。

順序としては顔から塗り始め、ほっぺ、目の下、口の周り、耳のつけ根、首まわりといった箇所をしわの奥も忘れずに丁寧にたっぷり塗ります。

次に胸、お腹、背中、お尻、両腕、両足と脇の下や指の間、しわの奥も忘れずにしっかりと塗ってあげます。

 

そして、乾燥しやすい季節には、これらのスキンケアに加えて部分ケアもしっかり行うことが大切です。

カサカサしたり、ひび割れといったトラブルを起こしがちな耳のつけ根や足首、手首のくびれなどにより保湿力の高い乳液やクリームを重ね塗りしてあげましょう。

お出かけする際にも、お出かけ前に乳液やクリーム、オイルなどを塗って赤ちゃんの未熟な肌のバリア機能を補ってあげるよう、塗ってから外出する習慣を付けるようにすると良いですね。

 

夏でも保湿は必要?

夏は湿度が高いし、大人と同じように赤ちゃんもべったりしているから、保湿はしなくても大丈夫なんじゃないかと思いこんでいませんか?


でも、実はそれは大きな間違いなんです。

赤ちゃんの肌はぷるぷる潤っているように見えても、実は大人よりもうるおいを保つ力が弱く、1年中カサカサしていて秋の大人の肌よりも乾燥しているのです。

だから、たとえ夏の汗ばむ時でもしっかりと保湿をしっかりしてあげることが大切なんですね。

また、汗の成分が赤ちゃんの肌に残るとかゆみや汗疹の原因になるからと1日に何度も入浴させる方もいるようですが、実はこれも間違い。

過剰な入浴で洗浄料と同じ日に何度も使うと、潤いを保つ力の弱い赤ちゃんの肌はますます乾燥してしまいます。

洗浄料は1日1回までにして、気になる場合はシャワーだけで洗い流してあげるようにしましょう。

シャワーを浴びた後は必ず保湿を忘れないで、ベビーローションや保湿クリームをしっかり塗ってあげるようにします。

赤ちゃんの虫さされ対策は?

木陰や草むら、水たまりは虫のたまり場で、うっかりしていると赤ちゃんはたちまち虫たちの攻撃対象になってしまいます。

 

とくに公園の草むらや水たまりなどでは蚊・アブ・ブヨなどが。

 

また、毛虫は桜の木やツバキ、サザンカの木の下にも生息し、スズメバチの巣の下にも危ないので気を付けましょう。

 

 

赤ちゃんの肌はそれまで虫に刺された経験がないため、虫さされに対しての免疫がありません。

 

そのため、蚊に刺されただけで赤くはれたり、水泡ができるなど症状が悪化し、大人よりも反応が強く出がちです。

 

ひどく腫れたり、いつまでも赤みが消えない時は病院へ行き、必ず医師に診察してもらいましょう。

 

 

そして、虫よけには長袖・長ズボンがベスト。

 

でも、真夏に長袖・長ズボンの格好をさせるのはつらいという場合は、草木の多いところを歩く時だけパーカーを羽織ったり、帽子をかぶしてあげるだけでも違いますよね。

 

ハチが好きな黒色の服はなるべく避けるように注意しましょう。

 

 

また、刺されないためには何よりも外出前のケアが大事。

 

ということで、赤ちゃん用の虫よけ剤を活用するのも方法の一つ。

 

スプレータイプとシートタイプがありますが、シートタイプなら薬品が飛び散る心配がないので使いやすいですし、赤ちゃんが薬品を吸い込む心配がないので、安心して使えますね。

 

ノンガスタイプは薬品が飛び散らないので安心ですが、目に入ったり吸いこんでしまう危険があるので、顔付近は避けて外でスプレーする時は風上から足元にスプレーしましょう。

 

虫よけ剤は肌に直接つけなくても洋服にスプレーするだけでも効果がありますよ。

 

赤ちゃんの体に紫外線は負担?

「赤ちゃんの日焼け対策って必要なの?」「むしろ日光浴させた方がいいんじゃないの?」

 

そのように思っている方も多くいるのではないでしょうか?

 

かつては「太陽の恵みは成長期に欠かせないものだから、赤ちゃんは天気の良い日は日光浴をさせましょう」と言われてきていましたが、最近ではかえって体によくないことが分かってきました。

 

太陽光線の中の紫外線を大量に浴びるとシミやそばかすの原因になるだけでなく、免疫機能の低下や将来、皮膚がんを招く可能性があり、特にお昼の日差しは強いので、無防備な状態で赤ちゃんの肌に浴びせるのは考えものです。

 

そこで、紫外線対策には長袖、長ズボンがベスト。

 

暑くて無理な場合は大きいタオルをサッと掛けてあげたり、つばの広い帽子をかぶしてあげれば6割ほどの紫外線がカットできます。

 

また、紫外線は目にも悪影響を及ぼし、長年にわたり浴び過ぎると将来白内障の原因になることもあるので、海や山などの高所では赤ちゃん用サングラスを着用させるようにしましょう。

 

なるべく透明レンズのものを選ぶと良いですね。

 

 

そして、外出する時はベビー用の日焼け止めを塗ってあげることも大切です。

 

外出時は手・耳・鼻・首などの露出している肌部分全てに日焼け止めを白くならない程度に均一に塗ってあげましょう。

 

他にも出かける時は常に日よけをするようにしたり、日差しの強い10~14時はなるべく外出を避けるようにするなどの心掛けが大切ですね。

 

汚れや臭いのもと、無駄な汗をかかせないためには?

赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、特に春先から夏にかけてはトラブルを招きやすい季節でもあります。

 

赤ちゃんは汗っかきなので、たくさんの汗や汚れで汗疹などの湿疹ができてしまったり、プ~ンとした汗臭い臭いの原因になってしまったりすることもあるのです。

 

なので、暑い夏場や寒い冬場などでは湿疹や臭いの原因になったり、汗をかかせすぎないように日頃から気を付けるようにしましょう。

 

 

臭いの原因や無駄な汗をかかせないためのポイントとしては温度調節を心掛けることや冷房対策での着せ過ぎ、汗を書いたらこまめに拭いてあげることなどが大切です。

 

赤ちゃんはとにかく汗っかきなので、冷房器具などを上手く使って20~24度程度の室温を保つのがポイント。

 

大人より体温が高めの赤ちゃんにとっては特に夏の間は室内の温度と湿度の調節は欠かせません。

 

また、部屋の中にいる時などに冷房対策でつい着せ過ぎたり、冬は寒いからと同じように着せ過ぎるケースをよく見かけますが、赤ちゃんはまだ温度調節の機能が未熟なので、着せ過ぎると逆に汗をたくさんかかせてしまう原因になってしまいます。

 

背中を触ってみてしっとりしている場合は暑いというサインです。

 

 

そして、夏は日中は暑いので普通に過ごしていても背中などにたくさん汗をかいてしまうので、汗に気付いたらガーゼやぬれタオルなどで汗をこまめに拭いてあげましょう。

 

とくにお出かけから帰ってきた後は必ず体を拭いてあげます。

 

赤ちゃんによくある肌トラブルって?

赤ちゃんの顔や体にできる湿疹全てを総称して「乳児湿疹」と呼びますが、このうち低月齢の頃に脂分の分泌が多い場所に見られるものは脂漏性湿疹という名前がつきます。

また、生後2~3ヶ月頃になると乾燥による湿疹も増え、ガーゼなどで拭き過ぎると口の周りがかさついて赤くなることもあります。

 

乳児湿疹の基本のケアとしては、赤ちゃんはとても汗っかきで低月齢の頃は皮脂の分泌が多いため、お風呂では必ず石鹸の泡で優しく洗い、清潔にした後は低刺激のベビー用ローションやクリームで保湿をしてあげます。

 

洗いっぱなしだと肌がカサカサになって、その乾燥が原因で肌トラブルを招くこともあるので気を付けましょう。

 

湿疹がひどい時や普段でも汗をかいたなぁと思ったらガーゼやタオルなどでこまめにふき取ってあげることも大切です。

 

また、湿疹にかゆみがあると赤ちゃんが自分でひっかいて肌に傷を付けてしまうこともあるので、爪を短く丸く切ってかきこわしを防止してあげます。

 

 

乳児湿疹で見られる主な症状は、新生児ニキビや脂漏性湿疹、あせもなどが挙げられますね。

 

また、低月齢のうちは排便の回数も多く、長時間オムツを付けたままにしているとかぶれを起こす恐れがあります。

 

おむつかぶれはおむつと接している部分に見られるのが特徴なので、こまめなおむつ替えとお尻をきれいにしておくようにしましょう。